1. はじめに
皆さん、こんにちは。本日は、お悩み相談に答える回をお届けします。まず、私が登録しているハスノハというサイトについて少しご紹介させていただきます。
ハスノハは、お坊さんがお悩み相談に答えるサイトです。人生の悩みがあって誰にも打ち明けられないようなお悩みをお持ちの方は、ぜひご利用いただければと思います。
https://hasunoha.jp/questions/71485
2. 20代女性からの相談内容
今回の相談者は20代の女性の方で、「先延ばし癖が嫌になります」という悩みを抱えています。
相談内容:
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期限がまだ先のものや、取り組みに時間がかかるものが苦手
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卒業論文、旅行の計画、漫画作成などが特に難しい
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皿洗いや洗濯、掃除、簡単な課題はさっさと終わらせられる
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大きな課題に直面すると、YouTubeやTwitterなどに逃げてしまう
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直前になって後悔し、自己嫌悪に陥る悪循環に陥っている
3. お坊さんの回答:お寺での修行から学ぶ改善法
先延ばし癖は多くの人が抱える悩みです。この問題に対する回答として、私の修行中のお寺での生活をもとにお答えしていきたいと思います。
4. お寺での修行から学ぶ5つの習慣
お寺での生活から学んだ5つの習慣を実践することで、先延ばし癖を改善できると考えています。
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早起きをする
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瞑想する
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今ここに集中する
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規則正しい生活をする
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所有物を最小限にする
4.1 早起きの習慣
お寺の生活では、早起きが基本です。例えば、福井県の大本山永平寺では、夏は朝の3時半起床です。早起きをすることで、以下のメリットがあります:
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時間がたくさんできる
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やるべきことを朝や午前中に取り掛かれる
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大きな課題にも取り組みやすくなる
4.2 瞑想の習慣
曹洞宗では坐禅をする習慣があります。瞑想や坐禅には以下の効果があります:
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心を落ち着かせる
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自分の心の様子を俯瞰して見ることができる
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集中力が高まる
実践方法:
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1日5分でも良いので、目を閉じて心を静かにする時間を作る
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自分の呼吸や身体の動きを第三者の視点で観察する
4.3 今ここに集中する習慣
「今ここに集中する」とは:
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過去のことや未来のことに対して過度な心配をしない
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今、目の前のやるべきことに集中する
この習慣により、現在のタスクに集中しやすくなります。
4.4 規則正しい生活を心がける
お寺の生活は非常に規則正しいものです。例えば、永平寺での一日の流れは以下のようになっています:
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朝3時半起床
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3時40分頃から40分間の坐禅
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4時半から小休憩
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5時から1時間半の朝のお勤め(お経)
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6時過ぎから坐禅堂でお粥の朝食
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7時頃から着替えて朝掃除(回廊清掃)
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8時前に終了し、その後はその日の行事や作務(お掃除)
規則正しい生活のメリット:
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やるべきことが決まっているので、考える労力を使わずに済む
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「この時間になったらやる」と決めておくことで、取り掛かりやすくなる
4.5 所有物を最小限にする
お寺の修行中の生活では、所有物を最小限に抑えます。主な所有物は以下の3つです:
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応量器(おうりょうき)と呼ばれる食器
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着物
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お袈裟(けさ)
所有物を最小限にすることのメリット:
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気が散りにくくなる
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「あれはどうしよう、これはどうしよう」と考える必要がなくなる
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やるべきことに目を向けやすくなる
5. まとめ:先延ばし癖改善のためのお寺の知恵
お寺の生活から学んだ、先延ばしをしないコツをまとめると:
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早起きをする:時間を作り出し、朝の時間を有効活用する
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瞑想の実践:心を落ち着かせ、集中力を高める
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今ここに集中する:過去や未来の心配を減らし、現在のタスクに集中する
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規則正しい生活:日課を決め、迷う時間を減らす
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最小限の所有:物を減らし、気が散る要因を減らす
これらの習慣を日常生活に少しずつ取り入れていくことで、先延ばしする習慣を改善できるでしょう。すべてを一度に実践するのは難しいかもしれませんが、まずは自分に合ったものから、少しずつ試してみてください。
最後に、相談者の方へ。先延ばし癖で悩んでいらっしゃいますが、自分の課題に向き合おうとしている姿勢はとても素晴らしいです。完璧を目指すのではなく、少しずつでも前に進んでいけば、必ず変化は訪れます。自信を持って、一歩ずつ進んでいってください。
皆さんも、自分なりのやり方でこれらのコツを試してみてはいかがでしょうか。本日は、ハスノハサイトに寄せられたお悩み相談「先延ばし癖が嫌になります」に対してのお答えでした。
蓮城院副住職のコウブンでした。
では、またお会いしましょう。
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