みなさん、こんにちは。蓮城院副住職のコウブンです。今回は「家族間のお悩みシリーズ」と題して、家族の間で起こるお悩みについてお話しします。早速、寄せられたお悩みを見ていきましょう。
1. はじめに:家族間のお悩みシリーズ
今日からスタートする「家族間のお悩みシリーズ」。家族って一番身近な存在だからこそ、悩みも尽きないものですよね。このシリーズでは、ハスノハさんというお坊さんのウェブサイトに寄せられたお悩みを、私コウブンがお答えしていきます。どんな悩みが飛び出すか、ワクワクしています!
https://stand.fm/episodes/66a1764ba5e73333bdabbc81
https://hasunoha.jp/questions/71771
2. 30代女性からの相談:「後悔ばかりです」
さて、今日のお悩みは30代の女性から寄せられた「後悔ばかりです」というタイトルのものです。内容を見てみましょう。
「先日、祖父が亡くなりました。私は初孫で、すごく可愛がってもらっていました。施設に入る前は、しょっちゅう会いに行っていたのですが、入ってから7、8年くらいは、何か行くタイミングもなく、結局ずっと会えずじまいで亡くなってしまいました。他にも、母と弟にはもっと優しくすればよかった。祖母には、あの時会いに行けばよかった、などと後悔ばかりです。薄情な人間だなと、とても自己嫌悪に陥っています。このような気持ちはどうしたらよいでしょうか」
ふむふむ。大切なおじいちゃんを亡くして、さぞかし辛い思いをされているのでしょうね。そして、自分の行動を振り返って後悔の念に駆られている…。これ、すごくよくわかります。
3. 後悔の気持ちについて考えてみよう
みなさん、大切な人を失ったとき、「もっとこうすれば良かった」って思いませんか?これ、実はとっても自然な反応なんです。普段は人の死なんて真剣に考えないですよね。でも、実際に大切な人がいなくなってしまうと、がくっと来ちゃうんです。
特に、相談者さんみたいに、すごく可愛がってくれたおじいちゃんとなると、なおさらです。「もっと会いに行けばよかった」「もっと優しくすればよかった」って思っちゃうのは、むしろおじいちゃんのことをすごく大切に思っている証拠なんですよ。
ちょっと考えてみてください。テレビで見知らぬ人の事故のニュースを見たとき、「かわいそうだな」って思っても、そこまで引きずりませんよね。でも、大好きな人や尊敬する人がいなくなると、「こうしたかった」「ああすればよかった」ってわーっと思いが湧いてくる。これって、その人への愛情の表れなんです。
4. 後悔とどう向き合う?実践的なアドバイス
じゃあ、こういう後悔の気持ちとどう向き合えばいいのでしょうか。私からのアドバイスは、「おじいちゃんが喜ぶようなことを、これからの人生でたくさんやっていく」ということです。
たとえば、こんなことを考えてみてはどうでしょう。
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おじいちゃんはどんな話が好きだったかな?その話題について学んでみる。
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おじいちゃんの好きだった料理を作って、家族で食べてみる。
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おじいちゃんの趣味を引き継いでみる。
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おじいちゃんが大切にしていた家族との時間を、自分も大切にしてみる。
こういうことを意識的にやっていくと、おじいちゃんとの絆を感じられて、少しずつ前向きな気持ちになれるかもしれません。
それから、お母さんや弟さん、おばあちゃんとの関係についても同じです。「今」この瞬間から、より良い関係を築いていく努力をすることが大切です。「今日、お母さんに電話してみよう」「弟と一緒にコーヒーでも飲みに行こうかな」って感じで、小さなことから始めてみるのはどうでしょう?
5. 私の経験談:友人との約束と後悔
実は私にも似たような経験があるんです。6年前、一緒に修行していた友人が突然亡くなってしまって…。その友人とは「今度会ったら飲みに行こうね」って約束してたんです。でも忙しさにかまけて、その約束を果たせないまま…。
訃報を聞いたとき、もう激しく後悔しました。「あの時、時間作ればよかった」「もっと連絡取ればよかった」って。でも、どうすることもできない。時間を巻き戻すこともできないし、友達を生き返らせることもできない。
そんな中で私がやったのは、その友人のために一生懸命お経を読んで供養すること。葬式や一周忌の時に、心を込めてお経を読みながら、その友人との思い出を振り返ったんです。
6. 前を向いて生きることの大切さ
そうしているうちに、不思議なことが起きました。後悔の気持ちが、「これからもっと頑張らなくちゃ」っていう勇気に変わっていったんです。
「この友達と過ごした時間を無駄にしちゃいけない」「この友達の分まで、しっかり生きなきゃ」って。そう思えるようになったんです。
だから、相談者さんにも同じことを伝えたいです。おじいちゃんのことを思い出して、「おじいちゃんならこう言うかな」「おじいちゃんならこうするかな」って考えながら、毎日を大切に生きていってほしいんです。
それって、きっとおじいちゃんが一番喜ぶことだと思うんです。おじいちゃんの教えや愛情を、あなたの人生に生かしていく。それが、本当の意味でおじいちゃんを敬う道になるんじゃないでしょうか。
7. まとめ:あなたは薄情な人間じゃない
最後に、相談者さんは「自分は薄情な人間だ」って書いてましたけど、絶対そんなことないです!
だって、おじいちゃんのことをこんなに思い、家族のことを考えられる人が薄情なわけないじゃないですか。むしろ、すごく温かい心の持ち主だと思います。
この経験を通じて、家族との絆をより深められたらいいですね。そして、自分自身も成長できると思います。それが、おじいちゃんへの最高の供養になるはずです。
がんばってくださいね。応援しています!
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